今朝、早朝、中国放送のラジオ番組にて、メディアと政治の話をしました。出だしの「おはようございます」でいきなり噛んだ意外は、早朝にもかかわらず、いい塩梅で進行したのではないでしょうか・・・RCCラジオ おはようラジオ:「7月7日(火)の放送内容」 【おはようフォーカス】 テーマ:「自民議員の報道圧力発言に見るメディアと政治の関係」 ゲスト:立命館大学大学院特別招聘准教授 社会学者 西田亮介 さん 【カープレジェン… http://t.co/vW5tR8J0Em— RCCラジオ (@rccradio) July 7, 2015
2015年7月7日火曜日
自民議員の報道圧力発言に見るメディアと政治の関係
2015年7月6日月曜日
「就活」や、自分が参加している/参加せざるをえない「ゲーム」のルールの把握に努めよう
ぼくの場合、人生で大切なことは少なからず、喫茶店で気がつく。
大阪梅田の繁華街の端っこの、お洒落なホテルと複合施設が入るビルの地下に、その喫茶店はあった。たまたま先日、そこで仕事をしていた。ふと気づくと、隣席で、女の子の学生二人組が、就活本片手に面接練習をはじめた。ふたりで面接練習するという発想自体はなかなか良い。
自分一人では、姿鏡でもないことには、自分の話方の癖やプレゼンテーションの傾向に気づくことはできない。お互いにプレゼンテーションして、修正していく、というのは1人では気がつかない課題に気がつく蓋然性を高める(気がした)。
ところが、そこでマニュアル本を片手に始まったのは、「わたしは物事を多角的に見て、物事の本質を自分の頭で考えることができる」というような文言から始めるプレゼンテーションだった・・・。
『新婚さんいらっしゃい!』ではないけれど、思わず、椅子から転げ落ちそうになった。
マニュアル本片手に、「わたしは物事を多角的に見て、物事の本質を自分の頭で考えることができる」と、2人で互いにプレゼンテーションすることの滑稽さに気づこうよ、と。いつかその気付きを2人が得ることを願った。だが、そんなことはなく、「物事の本質」を「自分の頭で考えている」人物像について、それぞれが自分の経験をもとに≒アルバイト経験とサークル経験をもとに、どんどんディーテールを煮詰めていく。
ありふれた、「就活」準備のワンシーンかもしれない。短期的には大卒新卒の状況も改善しているのだろう。だが、さて、本当にそれでよいのか。ぼくは、あまりそうは思えない。
高校までの勉強は、少なからず、正解がある。教科書、参考書を紐解いて、解答し、間違えたら、答えを見ながら、軌道修正していけばよい。ただし、大学以後の勉強、研究は、授業の実態はさておき、あまり正解がない。
就活は、多くの大学生にとって、はじめて参加する、(労働)市場のゲームだと思う。こちらには、まったく正解がないし、市場環境の変化で、自身の価値と価格(わかりやすくいえば、給料)が変化していく。正解は誰も知らないし、教えてもくれない。一般に(労働)市場のゲームは、差別化と希少性に価値と価格の源泉があるからだ。
その意味でマニュアル本が想定しているマーケットと、就活生が参加している市場も、実は必ずしも同じものではない。前者は基本的には書籍の市場だし、就活生は労働市場に参加している。この前提では、就活をしている皆さんは、マニュアル本の著者の規模の大きなクライアントにすぎない。そして来年には、また今年と同じように、自分が参加している市場のことをあまり知らない人が大量に参入してくることが期待できる特殊な市場でもある。
マニュアル本に書かれている知識や内容くらいは抑えてよいかもしれない。しかしそのまま真似をすると、その本の読者、数千~数万人のうち、少なく無い人たちが同じように、同じフレーズを用いようとしていると考えるのが妥当である。
日本型雇用の習慣、終身雇用、年功序列型賃金は、それなりに人口も、経済も右肩上がりの時代には、うまく機能したように見えた。だが、最近ではさまざまな悪弊が相次いで見つかっている。わかりやすくいえば、ゲームのルールは変化している。かつて、日本を牽引した東芝は不正会計で揺らいでいるし、シャープ、ソニー、いずれも大変な局面にある。
そして、この状況は、90年代、半ばから一貫している傾向でもある。既に最近の大学生には、すっかり忘れられているけれど、当時の名門、有力証券会社、山一證券の不正会計発覚からの自主廃業までのプロセスなどを思い出すと、いろいろとデジャヴュに見える年長世代もいるかもしれない。
組織に最適化するか、市場に最適化するか。若いうちはまだよいが、前者に特化して、年齢があがったときに、市場環境が激変すると、これはなかなか厳しい。
4、50代になってから買い叩かれないように、能力向上に努めたい。たとえ勤務先が終身雇用でも。(西田亮介)- Y!ニュース
そして、思い出してほしいのだけど、日本の直近のピークは、東京オリンピックを迎える2020年前後に来て、その後はだらだらとダウントレンドに入る可能性がかなり高い。ぼくもそうだが、就活をしている大学生のみなさんも、その頃まだ現役なのではないか。
就活もそうだが、自分が参加している/参加せざるをえない「ゲーム」のルールの具体的で、正確な把握に努めよう。まずはそこからだろう。友人も、先輩のアドバイスも絶対ではない。仮にいま、それで乗り切れたとしても、その後はどうか。友人、先輩と、みなさんが参加している「ゲーム」は必ずしも同じではない。
多くの重要な局面における意思決定を、随分、そういうものに頼って決めてきたかもしれない。
しかし、そろそろ、「物事の本質」を「自分の頭で考え」たい。
ざっくりとした教訓:「ゲーム」のルールを、きちんと把握しよう。
もう少し具体的な教訓:2人以上で、互いにチェックしあうピアレビューをするなら、少々、自分と違うタイプの友人知人や、社会人を入れたほうがなおよいかもしれない。
もう少し長い射程の教訓:今すぐ成果が出なくても、カイゼンを続けてはどうでしょう。意外と、人生は長いし、勝負の機会も多い。ただし矛盾するが、少年老い易く学成り難し・・・両者の中間くらいに、「真実」はある、たぶん。
7日(火)、7時頃〜、RCCラジオ「本名正憲のおはようラジオ」
7日(火)に、広島の、RCCラジオ「本名正憲のおはようラジオ」という番組で、昨今のメディアと政治の話をするはずです。7時頃電話出演と聞いています。当該地域の皆様、よろしくお願いします。radikoでも聴けたりするのでしょうか。
【BLOGOS週間人気記事ランキング(6月28日~7月4日)【第3位】『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容
【BLOGOS週間人気記事ランキング(6月28日~7月4日)【第3位】『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容(西田亮介/Ryosuke Nishida) http://t.co/hxZzrtPaPM— BLOGOS編集部 (@ld_blogos) July 5, 2015
上記のとおり、BLOGOSの週間人気記事ランキングで3位になったようです。記憶が正しければ、おそらくはじめてです。田原総一朗さんのお仕事は尊敬しているので、ちょっと複雑な感は否めませんが、それはさておき、ということで…。
『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容 http://blogos.com/outline/119446/
2015年7月3日金曜日
報道威圧、背景には 自民勉強会、3氏発言:朝日新聞デジタル
昨日の朝日新聞朝刊にコメントしました。紙面はまだ現物を見ていないのですが、一連のメディアと政治のやりとりについての記事へのコメントになります。最近の一連の関連エントリとあわせて読んでいただくと良いのではないかと思います。
報道威圧、背景には 自民勉強会、3氏発言:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S11836666.html
「問題発言」を繰り返すのは、政府・自民党執行部と伝統的な自民党気質のギャップと考えてみる(西田亮介) - Y!ニュース http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryosukenishida/20150701-00047149/
『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容(西田亮介) - Y!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryosukenishida/20150629-00047079/
報道威圧、背景には 自民勉強会、3氏発言:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S11836666.html
「問題発言」を繰り返すのは、政府・自民党執行部と伝統的な自民党気質のギャップと考えてみる(西田亮介) - Y!ニュース http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryosukenishida/20150701-00047149/
『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容(西田亮介) - Y!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryosukenishida/20150629-00047079/
2015年7月1日水曜日
「問題発言」を繰り返すのは、政府・自民党執行部と伝統的な自民党気質のギャップと考えてみる
タイトルは、藤代裕之さんのエントリからのインスパイア。
「問題発言」を繰り返すのは、安倍政権の高度な世論操作プロレスだと考えてみる(藤代裕之)- Y!ニュース
自民党議員によるメディアでの「問題発言」が相次いでいる。これをどう読み解くのか。果たして、「問題発言」が相次ぐ真意はなにか。マスメディア、新聞紙面、ネット界隈でも議論が絶えない。
藤代さんは、以下のように述べている。
問題発言をもぐらたたきのように目の前に繰り出すことで、安全保障関連法案そのものの議論が忘れさられたり、深く議論されなくなったり、しているのではないでしょうか。通常であればリスクが高い問題発言を、あえて「泳がせ」それに対して遺憾の意を表明することで、まともなポジションを取るという安倍政権の高度な世論操作プロレスなのではないか、というのは考えすぎでしょうか。
個人的には近しくも、少々そのプロセスについて、異なった仮説を持っている。
政府・自民党執行部と伝統的な自民党気質のギャップを手がかりに考えてみたい。
藤代さんも指摘するように、またこれまで拙著などでも指摘してきたように、自民党が2000年代以後、政党としては、ほぼ唯一、連続する積極的なメディア戦略を採用している。ネット選挙の解禁にきわめてアグレッシブだったことも、こうした文脈のなかに位置づけることができる。『Wedge』誌の6月号が指摘するように、民主党政権のもとでは削減対象であった政府の対外広報予算も、最近では増加傾向にある。現在の政府・自民党執行部が積極的なメディア戦略を採用しているといえそうである。
他方で、伝統的な自民党気質はどうか。これはある種、統治の知恵として、メディアと共犯関係にあったことも、よく知られている。たとえば政治側でいえば岸信介の回顧録には、60年安保の賛成世論を惹起しようとしていた旨の言及があるし、メディアの側ではやはり渡邉恒雄の回想に政治との蜜月関係が赤裸々に言及されている。あるいは、もう少し遡っていうなら、日本の自由民主主義的基盤は総力戦体制下のメディア網を踏襲しつつ、事前事後の検閲によって実現したものであることもまた周知の事実である。その意味では、建前としては「言論の自由を保障」しつつ、実質的には言論に介入するという態度が、伝統的な自民党気質であったと捉えられそうである(この傾向は、表現の自由を定義した憲法21条に、制限を設ける自民党の憲法草案とも似ている)。
これらの認識に立つなら、政府・与党執行部は、急速に現代的な戦略PRやメディア戦略に急速に舵を切ったが、個々の議員レベルでは、未だ十分には浸透していない、つまり両者の間にギャップがあると捉えることができるのではないか。
結論としては、藤代さんとはほぼ同種のものである。昨日のエントリの言い方に倣うならば、やはり政治とメディアの関係が共存・協調関係から、対立・コントロール関係へと変容しているという認識に立つことができる。とはいえ現状は過渡期であり、それらが十分に浸透していないという状況ではないか。
さて、これもまた、いつもと同じ結論なのだが、ここまで述べてきたようなメディアと政治の関係の変容を踏まえたうえで、従来のジャーナリズムのメリットを継承しつつ、デメリットを補完する報道手法の開拓が求められる。とくに規模の大きな従来型マスメディアにとって、経営的にも、国民からの信頼という点でも急務だ。だが、そうした試みはなされているだろうか。管見の限りでは、なかなか心許ないものがあるが、どうか。
立命館大学大学院キャリアパス支援プログラム「若手教員のキャリア実現法オフレコ座談会 」
研究とキャリア 第2回 ~教員との経験共有編 第1回~「若手教員のキャリア実現法オフレコ座談会」を開催しました。6月30日(火)衣笠キャンパス究論館にて開催した本セミナーには、吉田満梨・経営学部准教授、柴田悠・産業社会学部准教授、西田...
Posted by 立命館大学大学院キャリアパス推進室 on 2015年6月30日
経営学部の吉田満梨先生と、産業社会学部の柴田悠先生をお招きして、上記のような企画を実施しました。大学院キャリパス推進室の運営委員として、この4年間こういったプログラムの開発に、大学院課のスタッフのみなさんと取り組んできました。当日は、多くの院生、学部生が集まり、なかなかの盛況でした。
以下、大学院キャリアパス推進室の告知です。その他の、大学院向けキャリアパス支援プログラムの構想や全体像も紹介されています。
若手教員のキャリア実現法オフレコ座談会 | プログラム一覧 | 大学院キャリアパス支援プログラム | 立命館大学 大学院キャリアパス推進室
http://www.ritsumei.ac.jp/ru_gr/g-career/program/list/article.html/?id=69
編集部付けのタイトルがややあおり気味ですが、言論に関する規制強化については反対しています。正直、仕事でなかったら同書を手に取ることはなかったと思いますし、多くの人にとって目に触れることが望ましいとも思わない、という所感を短くまとめたエッセイです。
[西田亮介]【社会の良識がこの本を淘汰することを望む】~普通の人が意図せず『絶歌』に接触しないように~
http://japan-indepth.jp/?p=19436
[西田亮介]【社会の良識がこの本を淘汰することを望む】~普通の人が意図せず『絶歌』に接触しないように~
http://japan-indepth.jp/?p=19436
2015年6月30日火曜日
BLOGOS1位
『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容
http://blogos.com/outline/119446/
2015年6月29日月曜日
『朝まで生テレビ!』の与党議員の出演拒否に見るメディアと政治のパワーゲームの変容
名物司会者田原総一朗氏のもとで、長く続く、テレビ朝日の名物討論番組『朝まで生テレビ!』(以下、「朝生」)だが、先日6月26日深夜放送「激論!若手政治家が日本を変える?!」の回に、与党議員の出演拒否があった。そもそも番組内容の告知が遅い同番組だが、前日になってもテーマや出演者が公開されない状態だった。その経緯については、下記のWebニュースなどにも簡潔にまとめられている。
田原総一朗、自民にブチ切れ 朝生「不参加」に、机叩きながら「逃げた!」
田原総一朗氏、「朝まで生テレビ!」で自民党議員らの出演拒否を明かす
朝生といえば、1987年に始まった、さまざまなタブーや、激しい対立が生じるイシューに、田原氏の長年培ったネットワークを用いて、賛否両方の論者や当事者を舞台に立たせたうえで、原則生放送、長時間で行う、討論番組の草分け的存在である。
また田原氏もただのジャーナリストではない。自身の著書等で、「3人の総理大臣を失脚させた」ことを豪語する、ジャーナリストである。そして、むろんその完全な実証こそ難しいものの、それだけ田原氏と朝生は政治に少なくない影響力を持ってきたし、タブーに切り込んできた。政治の側も一目置いてきた。
それだけの実績があるからこそ、政治の側も田原氏をインサイダーのひとりとして扱い情報を提供してきたのだろうし、従来の日本の「ジャーナリズム」にとって、こうした情報は不可欠なものでもあったといえる。従来の日本のメディア環境を念頭におくとき、その情報は確かに政治に対峙するパワーの源泉になったはずだ。
ただし、田原氏の名誉のために付け加えておくと、かつて、官房機密費からジャーナリストへの資金提供が明らかになったとき、ただ一人受け取らなかった人物として挙げられているのが、田原氏である。雑誌で対談させていただいたり、朝ナマや、何度かクローズドな会を含めて、何度かご一緒させていただいた主観でも、カネで動機づけられるタイプの人物ではなさそうである。
ただし、やはりメディアと政治の、ゲームのルールが変わりつつあるといわざるをえない。政治の側が、よりメディアを短期的な視点で、かつ積極的に、自らのプロモーションに活用しようとしているように見える。言い換えるなら、共存・協調関係から、対立・コントロール関係へと舵を切っている。政治はメディアに対して、戦略的に対峙するという態度をより鮮明にした。それに対して、メディアの側はあまりに無力かつ、伝統的な報道手法の範疇に留まっている。
出演拒否というのは、考えてみれば、メディアの機能を考えてみれば実に効果的な手法でもある。田原氏のメディア的、政治的パワーの源泉のひとつが、「対立する陣営を、ひとまずひとつのテーブルにつかせて、議論させる」ことにあるとするなら、見事にその弱点を突いている。これまでインサイダーにおいたメディア関係者との長期的な信頼関係づくりが、両者にとってメリットがあったが、場合によっては、そのゲームには乗らないというメッセージといえる。それは田原氏の朝生であっても例外ではない、ということが端的に示されている。
また自民党と公明党を欠いた番組のもとでは、評論家らに野党の出演者が撫で斬りにされる構図となった。冒頭などにも説明があったように、本来は出てこない与党の問題を考えるべきだが、しかし、実際に出演したがゆえに、露呈してしまった野党の「弱さ」を目にしたとき、「実際には目にしていない」与党に対する批判は野党への支持へとつながるだろうか。甚だ心許ないものである。
ここでも、これまで幾度かにわたって、メディアの変容について、扱ってきた。
NHKとテレビ朝日の聴取は、歴史的に見ても、業界自粛を促す、政治からの効果的なアプローチ- Y!ニュース
NHKとテレビ朝日聴取問題における政治からメディアへの「圧力」の本質はどこにあるのか- Y!ニュース
社会に政治を理解し、判断するための総合的な「道具立て」を提供せよ――文部省『民主主義』を読んで- Y!ニュース
むろん、田原氏に象徴される、従来型ジャーナリズムにもメリットとデメリットがある。そのメリットを継承しつつ、デメリットを補完する手法を開拓することが、とくに規模の大きな従来型マスメディアにとって、経営的にも、国民の信頼という点でも急務だろう。
2015年6月27日土曜日
「ニートとひきこもり」
今春、『日本労働研究雑誌』に寄稿した原稿がPDFで公開されました。
西田亮介,2015,「ニートとひきこもり」『日本労働研究雑誌』 657: 72-3.
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2015/04/pdf/072-073.pdf
西田亮介,2015,「ニートとひきこもり」『日本労働研究雑誌』 657: 72-3.
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2015/04/pdf/072-073.pdf
2015年6月26日金曜日
「学び続けざるをえない社会」時代のキャリア形成――『AERA』と『週刊東洋経済』の学習、大学特集から
今週の『AERA』と『週刊東洋経済』が、前者は「学習社会」(!)の到来と今後のキャリア形成について、後者は早慶MARCH特集を組んでいた。ビジネス誌にとって、いわゆる「教育モノ」「受験モノ」企画は、安定した、季節の風物詩という側面があることは否めない。だが両者をあわせて読むと、筆者も含めた若年世代にとっては、自分と家族に必要な、教育投資とリスクが増大するという意味では必ずしも喜ばしいものともいえない、「学び続けざるをえない社会」像が見えてくる。
『AERA』誌の企画は、東大のi.schoolとのコラボレーションによるものだった。企画は、経営破綻したJALの社員たちの「その後」を描くところから始まる。こうした破綻した大企業や社員のその後を描くのは、経済ノンフィクションの定番でもある。だが、このJALの記事が興味深いのは、パイロットや客室乗務員という一般的なサラリーパーソンと比べても専門性が高く、またその専門職を希望する人が多い職種を対象にしていたところが、少々違うところである。経営破綻したJALでは、パイロットや客室乗務員という職業でさえ、事実上のリストラを迫られたという。その140人の中から、4人の「成功談」と「学び直し」を端緒に、現代日本の「学習社会」化と「学び直し」の必要性を主張する。
『週刊東洋経済』の企画は、早稲田、慶應をはじめとする「早慶MARCH」に注目している。記事いわく、東大の学部出身者は毎年1000人程度だが、早慶MARCHは4万5千人程度であり、「規模がまるで違う」という。この「規模」という切り口は、ある意味では教育に対するビジネスライクな眼差しであり、経済誌的な視点なのかもしれない。L型G型論争など、最近の巷の大学論との相性も良い。同誌の企画は、最近の受験業界の傾向として人口減少で競争圧力が減り浪人してまで上位校を目指さなくなったこと、「早慶MARCH」への進学者に占める首都圏出身者の割合が増えていること、かつて鳴り物入りで導入されたSFCや国際系学部の停滞などが紹介される。もうひとつ、東京と関西を行ったり来たりしながら大学教員をやっている身には、「採用担当者座談会」企画の以下の記述が興味深かった。
いろいろなことの経験値が、首都圏の学生は関西の学生に比べてずっと高い。東京ではTOEIC700点なんてのは当たり前で、留学経験者もざら。大学をまたいだ学生団体やNPOの活動も活発で、学生のうちからさまざまな経験を積んでいる。面接の話題がアルバイト経験くらいしかない関西の学生は、どうしても見劣りする。
大学の立地は重要ですよ。大阪はだんだん産業集積が失われ、ただの地方都市になってきている。関西の学生は、自分たちに集まる情報が東京よりずっと少ないことを知っておかないといけない。
むろん雑誌特集が煽り気味の姿勢で作られていることは承知しているし、両雑誌の企画が物議を醸したことは過去にもいろいろあった。だが、それらを踏まえても、同じ週の両誌の特集は、社会におけるリスクの配置が変化していること、その変化と既存の大学教育や学生の認識が合致しないことを、それぞれ別の角度から提示していると捉えることもでき、少々興味深く読み比べてしまった。
社会や労働市場、教育の変化がどこへ向かっているのか予見することは難しい。だが、だからこそ「他人や先輩と同じで良い」という同調圧力の危険さを読み取ることはできるだろう。ちょうど『AERA』誌の小島慶子氏の連載が、教育社会学者の本田由紀先生との対談で、そこでは「柔軟な専門性」がキーワードとして取り上げられている。
専門性を身につけ、その使い方を日々モニタリングし、さらに時にはそれらを捨てて、またゼロから別の専門性を身につける・・・そんな「学び続けざるをえない社会」像が垣間見える。冒頭にも述べたが、「他人や先輩と同じ」という長く根付いたラクな方法が否定され、教育投資とリスクが増大し、リターンは不透明という意味で、「学び続けざるをえない社会」像が見えてくる。ウラを返せば、「ワクワク」というような形容詞で表現される社会像かもしれないが、常に主体性とコスト計算、投資を要求されるという意味では負担感は高い。それでも、学び続けるか、労働市場からの退出かという選択肢ならば、前者を選ぶほかないような気もする。
奇しくも正午のニュースが、東芝が不正会計で今期の決算を公開できないというニュースを報じている。およそ15年前にも、山一證券、北海道拓殖銀行等々、当時の安定企業が相次いで破綻したことがあった。そのときでさえまだ日本の企業社会にはまだ余裕がある気がしたものだし、「生涯学習」という言葉も流行で幕を閉じた。さて、今回も、いっときの流行り病で済むものなのかどうか・・・
2015年6月25日木曜日
2015年6月23日火曜日
「データ駆動型政治――『人』から『データ』へ: 情報化が切り開く『新たな理性』と感情的動員」東浩紀監修『角川インターネット講座 (12) 開かれる国家 境界なき時代の法と政治』
Nishida, Ryosukeさん(@ryosukenishida)が投稿した写真 -
東浩紀さん監修の角川インターネット講座に、寄稿しました。カタい論文というよりは、最近の問題意識を、散文調にまとめています。ぼくの仕事のなかではちょっと変わったタイプになると思います。五野井さんや白田先生、面識はないのですが、新自由主義的で、独特の経済観がクセになる経済小説家の橘玲氏なども寄稿されています(ぼくも愛読しています)。6月は休みがなくて、週末も定例研究会があったりで、早くも夏バテ感が否めませんが、こうして冬のあいだに仕込んだ仕事が幾つか公開されていきます。
なおinstagramの書籍タイトルが間違えているのはご愛嬌、ということで。
西田亮介,2015,「データ駆動型政治――『人』から『データ』へ: 情報化が切り開く『新たな理性』と感情的動員」東浩紀監修『角川インターネット講座 (12) 開かれる国家 境界なき時代の法と政治』角川学芸出版,169-90.
2015年6月22日月曜日
第二弾『若年無業者白書』を出版したい!
認定NPO法人育て上げネット理事長の工藤啓さんが、クラウドファンディング挑戦中です。お題は、「第二弾『若年無業者白書』を出版したい!」。昨年、『若年無業者白書』を作成し、若年無業者の生活実態に間する知見を明らかにし、のちの『無業社会』につながる成果となりました。今回も、再びご一緒させていただく、予定です。ぜひ、よろしくお願いします。
https://readyfor.jp/projects/sdn
https://readyfor.jp/projects/sdn
2015年6月20日土曜日
7/15 WED 20:00〜22:00 門脇耕三×西田亮介 「 「シェア」って、建築や政治、愛や制度とどう関係があるのですか?」 『「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係』(LIXIL出版)刊行記念
上記のイベントで、建築家の門脇耕三さんと対談します。もうすぐ告知があるかと思いますが、門脇さんが編者の『「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係』(LIXIL出版)という書籍に原稿を寄せたことがきっかけです。これまでも実は何度か大学や自治体の企画などで、門脇さんとご一緒したことがあるのですが、一般向けに対談するのはおそらくはじめてで楽しみです。詳しくは、以下のB&Bのサイトなどから。【新着イベント】7/15 WED 20:00〜22:00 門脇耕三×西田亮介 「 「シェア」って、建築や政治、愛や制度とどう関係があるのですか?」 『「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係』(LIXIL出版)刊行記念 ⇒http://t.co/I5SOce2wUA— B&B (@book_and_beer) June 18, 2015
http://bookandbeer.com/blog/event/20150715_bt/
2015年6月19日金曜日
「共感」型記事は新聞紙面に必要か――「18歳選挙権」の記事を事例に
新聞紙面に、新聞離れが進む若年世代の取り込みなどを目的に「共感」型記事を目にすることがある。ここでいう「共感」型記事とは、書き手である記者の属性や個性を全面に出し、読者の共感をいざなうような記事のことである。
事例があったほうがイメージしやすいと思うので、まさに昨日の紙面を例に挙げてみたい。
一昨日、選挙の資格年齢を従来の20歳から18歳に引き下げる、いわゆる「18歳選挙権」が成立した。
それを受けた、朝日新聞の6月18日付朝刊は、1面の真ん中に「18歳になる あなたへ」という記事を配置している。
そこでは、いわゆる重鎮の記者が、自身のキャリアを含むバックグラウンドを明示しながら、以下のように記している。
政治ってなんだ? 憲法、安保って?と身構える必要はない。迷った時はみんなで話をしよう。
(中略)
制服やジャージー姿のみなさんが、投票所で一票を投じている。そんな光景を見ることができる来年がたまらなく待ち遠しい。
これは著名なコラム欄「天声人語」ではない。社会の公器といわれてきた新聞紙面の、しかも1面の特設記事である。なお同日付けの「天声人語」にも、同じような語調で、同じ主題を扱っている。
一票をポケットに入れることは、未来を選び、国や地方のあり方を決める権利を持つこと。臆せず、白けず、社会とかかわってほしい
これらの(半分、寝惚けた)メッセージは誰に向けて、誰の共感を呼ぶために書かれて、その目的は達せられたのだろうか?
これらのことは確かに感情的にはわからなくはないが、いちいち新聞に上から目線でいわれなくてはならないものなのだろうか。
「天声人語」は定番モノなのでさておくとして、一面の真ん中でこのような、なんら新情報を含まないエッセイを展開されても、まともな現役世代なら白けるだけではないか。新情報が含まれていないなら、ネットの速報で良いし、最近はプッシュ通知で、ニュースアプリから重要なニュースは速報で送られてくる。新聞よりよほど速い。新聞紙面を代表する1面が、とくにそれらのニュースと比べて新情報を含まないなら、なおさら現役世代は新聞紙面を読もうと思わないのではないか。
朝日新聞社の名誉のために断っておくと、この主題を1面に持ってきたこと、また他の記事で制度変更の解説なども行われていたことは付け加えておきたい。
新聞紙面に求められているのは、情報が溢れている時代だからこそ、情報を取捨選択して、複雑性を縮減し、ときに批判しながら、「適切に」新情報を伝えられることではないか。ちらと耳にするところによれば、こうした「共感」型記事は、意図的に書かれているとも聞く。しかし、紙面で「共感」を呼ぼうとして出てきているのは、重鎮級の、男性の、おそらくは内容からしても年長世代である。内実はあまりに旧態依然としていて、これで、なぜ、新聞の新しい読者の共感や、新読者の開拓が可能と考えられるのだろうか。
この問題の反面教師として、今は姿を消した、まさに同社が手がけていた総合雑誌『論座』の晩年を振り返ってみればよいと思う。若年世代の論壇離れを危惧して、判型を小さくしてみたり、カラフルにしてみたり、若年世代の論者を発掘したりと、いまの新聞紙面と同様の「試行錯誤」に、2000年代前半に取り組んだ。その「成果」は、推して知るべしである。特段、新しく若者の支持を得ることなく休刊したまま、現在に至る。この教訓は、同社だからこそ活かしたほうがよいのではないか。
果たして、「共感」型記事は必要か?また共感を呼ぶのだろうか。
2015年6月18日に東京MX『モーニングクロス』 #クロス に出演しました。
【6/18(木)OA後のCROSS】
ゲストは西田亮介さん&北条かやさん&にしゃんたさん #クロス pic.twitter.com/k2mIm1bXTE
— モーニングCROSS (@morning_cross) 2015, 6月 18
2015年6月18日に東京MX『モーニングクロス』 #クロス に出演しました。早朝生放送なので、大変です。
国際公共経済学会次世代研究部会第3回夏季合宿「八事会議」のご案内
2015年9月5日(土)6日(日)の2日間、中京大学八事キャンパスにて、国際公共経済学会次世代研究部会第3回夏季合宿「八事会議」を開催します。夏季合宿は2013年度より、若手研究者を中心に研究交流を促進し、議論を深めるために開催しています。非会員の参加も受け付けております。本文末尾の応募方法を参照のうえ、ご参加下さい。
基調講演には、名古屋大学大学院法学研究科教授の田村哲樹先生をお願いすることになりました。
※実行委員長:吉野裕介(中京大学経済学部准教授)
スケジュール案
−−−
■9月5日(土)
14時30分〜15時 参加者自己紹介+事務連絡等
15時〜17時頃 田村哲樹先生基調講演(題目未定)+討論者(成原慧)コメント+議論
懇親会
(宿泊は各自手配)
■9月6日(日)10時〜12時 13時〜15時
(研究報告を午前と午後2セッションを予定)
・参加希望の方は、下記①②の方法でご応募下さい。
・学会非会員の参加を歓迎します。ただし学会員優先、応募者多数等の場合には抽選を実施します。
・開催教室、タイムテーブル等詳細は、確定した参加者の方にご連絡するとともに、学会Webにもアップします。
①参加のみの方:7月末日中までに氏名・所属・連絡先(TEL・メール)を記載の上、両日参加か否かをあわせて次世代研究部会のメールアドレス(jisedai@ciriec.com)に送付。
②報告を希望される方:上記の情報に加え、7月末日までに発表テーマおよびA4 で1枚程度のサマリーを次世代研究部会のメールアドレス(jisedai@ciriec.com)に送付する。なお、時間の制約上、応募者多数の場合等には選抜を行う。
基調講演には、名古屋大学大学院法学研究科教授の田村哲樹先生をお願いすることになりました。
※実行委員長:吉野裕介(中京大学経済学部准教授)
スケジュール案
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■9月5日(土)
14時30分〜15時 参加者自己紹介+事務連絡等
15時〜17時頃 田村哲樹先生基調講演(題目未定)+討論者(成原慧)コメント+議論
懇親会
(宿泊は各自手配)
■9月6日(日)10時〜12時 13時〜15時
(研究報告を午前と午後2セッションを予定)
・参加希望の方は、下記①②の方法でご応募下さい。
・学会非会員の参加を歓迎します。ただし学会員優先、応募者多数等の場合には抽選を実施します。
・開催教室、タイムテーブル等詳細は、確定した参加者の方にご連絡するとともに、学会Webにもアップします。
①参加のみの方:7月末日中までに氏名・所属・連絡先(TEL・メール)を記載の上、両日参加か否かをあわせて次世代研究部会のメールアドレス(jisedai@ciriec.com)に送付。
②報告を希望される方:上記の情報に加え、7月末日までに発表テーマおよびA4 で1枚程度のサマリーを次世代研究部会のメールアドレス(jisedai@ciriec.com)に送付する。なお、時間の制約上、応募者多数の場合等には選抜を行う。
2015年6月16日火曜日
国際公共経済学会情報社会と政策形成研究会のFacebookページを作成しました。
理事を務めている国際公共経済学会の、情報社会と政策形成研究会のFacebookページを作成しました。定例研究会やイベントの告知に用います。現在、9月5日6日に中京大学八事キャンパスで開催する夏季合宿の参加者を募集中です。非会員の参加、報告も可能です。
https://www.facebook.com/infosociopolicy/
https://www.facebook.com/infosociopolicy/
2015年6月15日月曜日
「18歳選挙権」導入の背後に隠れた供託金引き下げ、被選挙権の引き下げの議論を棚卸しせよ
18歳への投票年齢引き下げ(いわゆる「18歳選挙権」)の成立が眼前に迫っている。
成人年齢引き下げ焦点 18歳選挙権17日にも成立:日本経済新聞
ここでも幾度かにわたって、この問題を取り上げてきた。
ネット選挙の「理念なき解禁」と同じ轍を踏まない18歳選挙権の導入と実践を(西田亮介)- Y!ニュース
「若者が投票に行かないから、若者向け政策が実現できない」という政治家を信用するな。(西田亮介)- Y!ニュース
社会に政治を理解し、判断するための総合的な「道具立て」を提供せよ――文部省『民主主義』を読んで(西田亮介)- Y!ニュース
詳しくは上記のエントリを読んで欲しいが、ごく簡潔に要約すると、直近では、この「改革」の影響力は、18歳、19歳人口約240万票を、全国の選挙区で希釈した(除した)票数に投票率を掛けあわせた票数に限定される。この数は、そもそもの母数が、たとえば団塊世代でいえば、1歳相当分の票数にとどまる。政治に直接影響を与えるのは投票「率」ではなく、投票「数」であり、従来の20歳代の若年世代の政治への関心を向上させることもうまくいっていいないうえに、なぜ今回の制度変更で、突如として、この世代の政治に対する関心を向上させられると考えられるのか根拠がまったく見えない。そのうえで若年世代の投票率は、団塊世代の2分の1程度で推移している。その背景には、日本社会には、政治を理解し、判断を下す「道具立て」≒「フレームワーク」の形成機会が乏しいという課題が存在すること、ただし、それらを時間の獲得競争が激しく、また政治的中立が要請される初等中等教育のプログラムのなかに、模擬投票といったかたちで付け加えるだけでは全く不十分で、むしろメディアのコンテンツの形式と態度変容のほうが日本の場合ポテンシャルがあるのではないかといったことを指摘してきた。
18歳選挙権をめぐる動向は、事前に大きな期待を集めながら、今のところ選挙結果の大勢に顕著なインパクトを観察できないネット選挙運動の解禁過程とその後の顛末と実に良く似た様相を呈している。これまでに『第三文明』7月号の拙稿「本質的な問題の解決が若者の政治参加を促す」などでも論じたが、ネット選挙や18歳選挙権といった派手な「改革」に注目が集まる一方で、古くからその課題が指摘されてきた、そしてより本質的な課題であるはずの改革供託金引き下げ、被選挙権の引き下げの議論はすっかり鳴りを潜めてしまっている。
供託金は、立候補にあたって事前に準備しなければならず、一定の得票に至らなかった場合没収されてしまい、たとえば国政選挙の選挙区や知事選では300万円、市区議会議員選挙でも30万円が求められる。一般に、若年世代のほうが資産形成が遅れており、「失われた20年」とデフレ下ではその傾向はいっそう強まっていると考えられる。またIPUが指摘するように、日本の下院(衆院相当)の国会議員に占める女性議員の割合は9.5%で、世界155位に該当している。
若年世代や女性の政治参加促進を、本当に積極的に進めるなら、何歳までを若年世代に含めるか、また公平性に関する議論が必要だが、若年世代と女性については、供託金を大きく減免するといった方法も考えられる。またアイドルを使った投票促進なども行われるが、同世代の立候補者の登場は政治に対する親和性や共感を改善すると考えられる。そうであるなら、現在の投票年齢は20歳に対して、衆院被選挙権25歳以上、参院30歳以上、知事選30歳以上という非対称性も改善するということも十分考えられるはずだ。
現職議員にとって影響が乏しく、それでいて「改革」のように見える規制改革は着々と進む。それはそれで否定されるべきものではないが、より本質的な供託金引き下げ、被選挙権の引き下げ等の議論も再度棚卸しすべき時期なのではないか。
共同通信社「識者評論「若い世代と政治」 学ぶべき戦後直後の試み 「無音」選挙に思う」
Nishida, Ryosukeさん(@ryosukenishida)が投稿した写真 -
しばらく前に、共同通信社のオピニオン「識者評論」というコーナーを執筆させていただいました。先日、所要で共同通信社を訪れたときに、担当の方に、実際の掲載誌をざっととりまとめたものをいただきました。よく知られているとおり、通信社の原稿を実際に掲載するのは、各地方紙やブロック紙なわけですが、こうやって並べてみると、見出しが工夫されていたり、一緒に並べる人の論調などによっていろいろと工夫されていることが分かりますね。
西田亮介,2015,「識者評論「若い世代と政治」 学ぶべき戦後直後の試み 「無音」選挙に思う」(共同通信社2015年5月15日配信原稿).
2015年6月14日日曜日
来週木曜日6月18日に、東京MX『モーニングクロス』に出ます #クロス
先月はじめて、おじゃました来週木曜日6月18日に、東京MX『モーニングクロス』に出ます。メインが堀潤さん、脊山アナがSFCの先輩で、というなかなか居心地がよい一方、朝からガチな意見やコメントが求められる他に類を見ない番組です。早起きが得意な方はぜひ。来週のゲストラインアップは…月>三橋貴明、グレース・ファン、井上和彦 火>田中康夫、金慶珠、開沼博 水>駒崎弘樹、河合薫、エチエンヌ・バラール 木>西田亮介、北条かや、にしゃんた 金>東国原秀夫、土井香苗、若新雄純 再来週月>カンニング竹山、経沢香保子、米田智彦 火>… #クロス— モーニングCROSS (@morning_cross) June 12, 2015
2015年6月12日金曜日
【SYNODOS】地方創生アイデア会議――これからの「地方」には何が求められるのか/木下斉×西田亮介×荻上チキ
今年の年始にTBSラジオ「Session 22」に、木下斉さんと一緒に出演したときの文字起こしが公開されました。一昨日、某社編集者氏と再開し「地域本の企画は生きてますから」とだけ、さらりとおっしゃっていただき、冷や汗をかく展開などもあったり。頑張らなくては・・・
【SYNODOS】地方創生アイデア会議――これからの「地方」には何が求められるのか/木下斉×西田亮介×荻上チキ
http://synodos.jp/society/14326
【SYNODOS】地方創生アイデア会議――これからの「地方」には何が求められるのか/木下斉×西田亮介×荻上チキ
http://synodos.jp/society/14326
2015年6月11日木曜日
東さんと宇野重規先生とご一緒しました。
急遽西田亮介さんが登壇! →宇野重規×東浩紀「日本的リベラリズムの夢――講談社文庫『一般意志2.0』刊行に向けて」 @unoshigeki @hazuma #ゲンロン150610 http://t.co/Vn1WVABPVE pic.twitter.com/ELkcKysu4W
— ゲンロンカフェ@再放送500円に値下げ (@genroncafe) 2015, 6月 10
— ゲンロンカフェ@再放送500円に値下げ (@genroncafe) 2015, 6月 10
好評をいただいた昨日のトークショー、6/17まで動画視聴いただけます!→【生放送】宇野重規×東浩紀「日本的リベラリズムの夢――講談社文庫『一般意志2.0』刊行に向けて」 @unoshigeki @hazuma http://t.co/Vn1WVABPVE #ゲンロン150610
— ゲンロンカフェ@再放送500円に値下げ (@genroncafe) 2015, 6月 11
ゲンロンカフェに東さんと、宇野重規先生のイベントを見に行ってきました。むろん、宇野先生のお仕事は、よく存じ上げていて、これまでも勉強させていただいてきたのでした。また宇野先生に、以前拙著の書評を読売新聞にいただいたり、一度研究会でお目にかかり、お話を伺う機会もありました。東さんはいうまでもなく大変お世話になってきていて、そのお二人が対談されるということで伺ったのでした。イベントの後半、東さんがトイレに言っている間に、つなぎで登壇し、結局その後小一時間参加させていただくという望外の機会でした。たまには、他人の話を聞きにいくと良いことがあるということを学びました。
2015年6月10日水曜日
本質的な問題の解決が若者の政治参加を促す

『第三文明』誌の今月号に、18歳選挙権に関するインタビューを収録してもらいました。宮川先生らのインタビューもありますね。ぼくの問題意識は、教育に一コマ追加するのは容易ではなく、一コマを追加したとしても、そのコマを巡った既存科目の充実と、最近ならば起業家教育等の新しい科目の熾烈な競合があり、十分に質量を割くことはできない。したがって日本では、政治と民主主義の普及啓蒙は、社会とメディアを中心に、というものです。さて、このような問題意識に基くと・・・、というのが原稿の話。なおお約束ですが、ぼくは無宗教無信心ですので、よろしくお願いします。無宗教無信心であることと、他人の信仰を尊重することはまったく相反するものでもありませんしね。
西田亮介,2015,「本質的な問題の解決が若者の政治参加を促す」『第三文明』667: 23-5.
2015年6月9日火曜日
『脱ニート』プログラム体験して抱いた違和感」
『AERA』の先週発売号に、日ごろ、お世話になっている、若年無業者支援を行う認定NPO法人育て上げネットさんでの体験受講の短いコラムを書きました。編集部が付けたタイトルでは「違和感」となっていますが、どちらかというと、目からウロコ体験と、それまでデータや知識として知っていたことが経験的に腑に落ちることが多かったですね。本当は5万字ほどの詳細なフィールドノートをつけているので、ちゃんと何かしらのかたちで成果にしたいところ・・・ちょうど「無業社会」の続編の手掛かりとなる論文を書いているので、そのあたりにも反映できればよいのですが。
西田亮介,2015,「『脱ニート』プログラム体験して抱いた違和感」『AERA』1511: 55.
2015年6月8日月曜日
「大阪都構想の可能性をいまこそ考える――なぜ橋下は敗れたのか」@ゲンロンカフェ資料
西田亮介,2015,「大阪都構想の可能性をいまこそ考える――なぜ橋下は敗れたのか」(2015年6月5日@ゲンロンカフェ).
先日のゲンロンカフェでのイベントで使おうと思っていた資料です。あまり具体的な話で展開できず、資料もほとんど言及しない、説明しない部分が大半という感じだったので、アップしておきます。「大阪都構想の可能性をいまこそ考える #ゲンロン150605」をトゥギャりました。 http://t.co/tqLtW3Fi5t— ゲンロンカフェ@再放送500円に値下げ (@genroncafe) June 6, 2015
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