2016年3月31日木曜日

4月1日は、TOKYO MX『モーニングクロス』出演です。

4月1日は、TOKYO MX『モーニングクロス』出演です。首都圏以外でも、「エムキャス」というアプリで視聴可能です。

(「エムキャス」のGoogle Playのリンク)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.mxtv.mcas&hl=ja


#クロス 7時~です。

Nishida, Ryosukeさん(@ryosukenishida)が投稿した写真 -



※出演後記
全く知りませんでしたが、脊山麻理子アナウンサーの最終日で、スタジオ前に多くのファンの方々が集っていらっしゃいました。脊山さんは、あとから知ったのですが、博士の副査の先生のゼミ出身の先輩で、大変お世話になりました。今後のご活躍に期待です。

3月31日16時〜文化放送「吉田照美 飛べ!サルバドール」にて、『民主主義』の話をさせていただきます。


今日、3月31日16時〜文化放送「吉田照美 飛べ!サルバドール」にて、『民主主義』の話をさせていただきます。東工大は4月1日から新しい教育研究制度がスタートするので、いまの部局の肩書での最後の一般向けの仕事になろうかと思います。



このあと、4時から、文化放送にて、『民主主義』を取り上げていただきます。

Nishida, Ryosukeさん(@ryosukenishida)が投稿した写真 -



※出演後記
はじめての番組でしたが、30分じっくり民主主義について語らせていただきました!

2016年3月30日水曜日

2016年度、朝日新聞の「わたしの紙面批評」を担当します。

下記の記事にあるとおり、東大の宇野重規先生、IIJの鈴木幸一氏、作家の中島京子氏、元厚労次官の村木厚子氏とともに、2016年度の1年間、朝日新聞の「わたしの紙面批評」を担当することになりました。これまで担当されてきた方々を見ても、担当させていただくのは大変な光栄です。数ヶ月に一度の執筆ですが、よろしくお願いします。

本紙へ評価と提言 15年度最終回朝日新聞紙面審議会 3月会合:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/DA3S12271141.html

2016年3月29日火曜日

ブロガー議員としてしられる、おときた駿氏のタウンミーティングで、『民主主義』をご活用いただいたようです


ブロガー地方議員としてしられる、おときた駿議員のタウンミーティングで、『民主主義』を教材に使っていただいたようです。ありがとうございました!写真から垣間見る限りでは、多くの参加者がいたようです。

『民主主義』にはいろいろな論点が含まれていて、政治討論やワークショップの素材として最適と思います(あと新書なので、リーズナブルな価格というのも重要)。


本日20時〜@下北沢B&Bにて、西田亮介×工藤郁子×仲俣暁生 「『民主主義』を読む」 『民主主義 〈一九四八‐五三〉中学・高校社会科教科書エッセンス復刻版』(幻冬舎)

本日20時〜@下北沢B&Bにて、下記のイベントです。

西田亮介×工藤郁子×仲俣暁生 「『民主主義』を読む」 『民主主義 〈一九四八‐五三〉中学・高校社会科教科書エッセンス復刻版』(幻冬舎)

前回評判だったイベントですので、ぜひぜひ。民進党結成など、話題も増えていますし、タイムリーでもあります。4月刊の話もします。




2016年3月24日木曜日

『赤旗』文化面にて、『民主主義』について取り上げていただいたようです。


たぶん『赤旗』の文化面で『民主主義』が取り上げられたのだと思います。右から左、各種宗教関係も含めて、広く取り上げていただければと思うのですが、この『民主主義』の原著が発売当時、共産党から激しく批判されたことなどには紙面では触れられたのだろうか…。文面が気になるところです。



4月1日、JCEJのジャーナリストキャンプの事前講師を担当します。⇒ 「仮説思考」を徹底的に学ぶ

4月1日にジャーナリストの皆さん向け合宿イベントの事前講師を担当します。

「仮説思考」を徹底的に学ぶ-ジャーナリストキャンプ事前講師に社会学者・西田亮介さん - 日本ジャーナリスト教育センター #JCEJ (id:jcej)
http://d.hatena.ne.jp/jcej/20160316/1458112406

2016年3月23日水曜日

3月25日19時〜ニコニコ生放送「父が考える、保育園問題」東浩紀×川島高之×駒崎弘樹×西田亮介


3月25日19時〜、ニコニコ生放送「父が考える、保育園問題」東浩紀×川島高之×駒崎弘樹×西田亮介に出演します。4月刊を校了したので、へとへとです…。

2016年3月22日火曜日

3月20日に、BS-TBS「週刊報道LIFE」「現実味?憲法改正の日」に出演しました。

事後ですが、3月20日に、BS-TBS「週刊報道LIFE」「現実味?憲法改正の日」に出演しました。懐かしのゲンロン憲法草案や『民主主義』も映りました。

http://www.bs-tbs.co.jp/syukanhoudou/life/archive/20160320.html

アナウンサーの出水麻衣さんが同級生だとはじめて知りました。

本件に関しては、ぼくの番組「Ride On The Politics」や、ゲンロンの連載などでも書いてきたとおりです。

番組では保守派の若者と、緊急事態条項が中心でした。緊急事態条項については自民党案には国会で暴走を歯止めをかける仕組みが用意されていないといった課題があると思いますが、しかしほとんど言及できなかったと記憶していますが、ぼくはおそらくは争点は最終的に第96条改正のみに絞られると見ています。

本気で改憲を考えるならここでムリをする必要はないし、まさに今朝の報道で橋下徹氏が言及したように、今回を逃すとまた次にいつ憲法改正が現実的な政策課題になるかわからないからです。だとしたら、本丸は手続きを定めた第96条の改正、改正の要件緩和のみでしょう。これは一般の生活者には機能が大変わかりにくい、テクニカルなポイントですね。そのとき、きちんとジャーナリズムはその意味を噛み砕いて、生活者に伝達できるかが問われています。その意味では、BS-TBS「週刊報道LIFE」は大変な良い番組だったと思います(それでもちょっと尺が足りなかったと言わざるをえませんが)。こういった番組が、憲法改正発議で大騒ぎになるまえに、たくさん放送されることを期待します。

それにしても三連休のはずが奈良に講演に行ったり、あまりに忙しすぎました・・・(汗)

#chiba somewhere #beach

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そろそろブーツもかろうじて脱げる、かも。

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2016年3月18日金曜日

西田亮介「Ride On The Politics」更新中。

JFN系列FM38局で月曜朝5時半〜放送している西田亮介「Ride On The Politics」。ポッドキャストなど、更新しています。良ければ是非お聴き下さい。最近、トーク力の踊り場を感じていて、ブレークスルーしたいところ・・・。

iTunes Podcast
https://itunes.apple.com/jp/podcast/sadopureisu/id852897046?mt=2

音源ファイルでの聴取はこちらの一覧から
http://www.jfn.jp/RadioShows/place_sp

3月19日に奈良で講演します。「【3/19開催!】「人生相談員」50人大会議 part2!」

明日3月19日13時〜奈良で講演します。盟友工藤啓氏とご一緒です。
来週もいろいろ出ますので、追って更新します。年度末、危ないスケジュール感です・・・。

「【3/19開催!】「人生相談員」50人大会議 part2!」

詳しくは下記のリンクから。

働きたい!ワカモノ人生相談所 in 奈良
http://nara-soudan.jp/event/50kaigi2/

2016年3月16日水曜日

【3/29 Tue】西田亮介×工藤郁子×仲俣暁生「『民主主義』を読む」 『民主主義 〈一九四八‐五三〉中学・高校社会科教科書エッセンス復刻版』(幻冬舎) 

3月29日に、批評家の仲俣暁生さん、PRコンサルタントの工藤郁子さんと鼎談します。前回、下北沢B&Bで実施した『メディアと自民党』の刊行記念イベントが大変盛り上がったことを受けて、同じ顔ぶれで今度はぼくの新しい本を論評します。4月刊の話もできればな、と思います。



3月17日@下北沢B&B 西きょうじ×西田亮介「”若者受難”の時代、彼らはどこにあたらしい働き方を見いだすか?」


著名予備校講師で作家の西きょうじ先生と明日対談します。ぼく自身も、無業社会など、働き方論は比較的得意な分野でもあります。実は前職の折に、ひょんなことから西先生と知遇を得たのでした。しかしどの業界でも、一流の人はすごい。ひさびさに議論できることを今から楽しみにしています。

西きょうじ×西田亮介「”若者受難”の時代、彼らはどこにあたらしい働き方を見いだすか?」『仕事のエッセンス』(毎日新聞出版)刊行記念
http://bookandbeer.com/event/20160317_bt/


2016年3月15日火曜日

나도 직장이 있었으면 좋겠다 | 다음 뉴스


先日の、『無業社会』韓国語版出版記念での訪韓で受けた取材の記事が公開されたようです。Google翻訳などでご覧いただければと思います。韓国語にしてもらった資料などもそのうちアップします。

나도 직장이 있었으면 좋겠다 | 다음 뉴스
http://v.media.daum.net/v/20160311145249762?f=m

第1弾の記事についてはこちらも。

Tip. Blog: "일 못하는 '무업청년' 개인탓 말고 사회안전망 마련해야" | 다음 뉴스
http://ryosukenishida.blogspot.com/2016/02/blog-post_98.html?spref=tw


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千葉北と千葉南のちょうど真ん中あたり。

2016年3月14日月曜日

粗雑な『民主主義』批判と自著の宣伝に呆れる

小林よしのり氏が『民主主義』を批判している。時系列でいえば、以下のとおり。

「民主主義」を宗教化した完全な左翼本
http://blogos.com/outline/166414/

よしのり氏の『民主主義』批判に西田氏反論
http://blogos.com/outline/166146/

GHQ教科書『民主主義』の復刻に呆れる
http://blogos.com/outline/166412/

小林氏の最後のエントリには心底がっかりした。というのも、先行して啖呵を切ったにもかかわらず、5月の新刊を読めという宣伝しか書かれていなかったからだ。

GHQが統治下の日本に多くの指令を出し、それが制度化されたことは事実だが、だからといって「GHQが指令を出したから、日本人が洗脳された」などという議論は、短絡に過ぎる。直接統治ではなく、間接統治が採用されたこともあって、この時代の日本では、多くのプレイヤーの興味深い駆け引きがなされている。そこでどのようなやり取りがなされたかを精査し、現代に引き継げるものについては時代背景や文脈とともに検討されてもよいはずだ。『民主主義』についていえば、そもそもGHQが作った教科書でさえない。序にいえば、編者自身も「感動した」などと書いてはいない。

「戦後民主主義」的な価値観もそうかもしれないが、同様に「GHQに洗脳された」などという議論もあまりに粗雑であると同時に手垢にまみれていて、多くの人の参照点にはなりえない。日本の歴史と公共性に関して、それらに代わる第三の道があってもよいはずだが、批判ありきの小林氏の議論とアジテーションのスタイルは1990年代から時計の針が止まったままで、ただただ残念である。



2016年3月11日金曜日

小林よしのり氏による『民主主義』批判について

小林よしのり氏が、『民主主義』を批判するエントリを一月ほど前に書いていたことに、今更気がついた。

GHQ洗脳本「民主主義」が復刻されている!
http://yoshinori-kobayashi.com/9586/

ステロタイプの批判で、少々残念に思える。たとえば、小林氏は上記のブログで以下のように記している。
あまりに著述がおかしい!「民主主義」を宗教化した完全な左翼本だ。ようするにこれは占領期に中学・高校用の教科書として使われた本なのだ。当時のGHQは左翼だったから、その影響を受けた文部省が、国民に「民主主義」を過剰な理想主義として教えているのだ。 
先日、ゲンロンカフェで、政治学者の吉田徹さんと対談した。


西田亮介×吉田徹「日本で民主主義は機能したか?——西田亮介編『民主主義』(幻冬舎新書)刊行記念イベント」 #ゲンロン160309 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/948178

その対談用に簡単に執筆の経緯をまとめておいたので、それを見て欲しいが、このテキストはちょっと歴史のエアポケットのなかにすっぽりはまった特異なテキストといえる。歴史的文脈や監修にあたった法哲学者尾高朝雄の認識などを踏まえれば、GHQ/CIEの指示のもとでこのテキストが生まれたことは事実だが、必ずしもGHQの「左翼」的主張をそのまま受け取ったものとはいえない(この点、GHQに、ニューディーラーたちが加わっていたという意味だろうか?)。

また幾人かの法学、法哲学の研究者とも議論したが、いわゆる「戦後民主主義」の主張とは少々異なった主張が記述されているともいえそうだ(この点、もう少し詳細に論じる必要はある)。また歴史的事実としても、このテキストに対して、当時共産党は激しい反発を見せ、官製民主主義の押し付けなどと激しく反発をみせ、尾高と文部省を告発しようとさえした(不受理)。

こうした歴史的な側面や現代的な意義については、「はじめに」や「おわりに」、また下記のスライドにもまとめておいたが、このような現代的な再解釈の可能性について、小林氏はどのように考えているのだろうか。少々気になるところではある。




2016年3月9日水曜日

「『民主主義』復刊とその現代的意義」


20160309ゲンロンカフェ「『民主主義』復刊とその現代的意義」 from 亮介 西田

今日のゲンロンカフェでの北大吉田徹先生との対談用資料です。なぜ、ぼくが『民主主義』を復刊させようと思ったか、問題意識を紐解いてみました。

西田亮介×吉田徹「日本で民主主義は機能したか? ——西田亮介編『民主主義』(幻冬舎新書)刊行記念イベント」 http://ptix.co/1SfbVaj



東京工業大学大岡山生協購買ランキング独占?





昨日、東京工業大学大岡山生協購買さんを訪れたところ、新書ランキングを、『民主主義』『メディアと自民党』が占めるという異常事態に。大岡山生協購買では、下の写真のように、特設コーナーも設けていただいたお陰でもあります。ありがたい限りです。4月にも新刊単著が出ます(た、たぶん)。あわせて、よろしくお願いします。企画、選書等、販促活動、首都圏中心に、可能なかぎりお引き受けしますので、いつでもご相談いただければと思います。







2016年3月8日火曜日

明日の『モーニングクロス』

今月の #クロス は明日3月9日。よろしくお願いします。

2016年3月6日日曜日

国際公共経済学会第4回春季大会「政治のメディア戦略とその展望」関連資料






尾田「メディアにとっての政府・行政」20160305 ciriec from 基 尾田

昨日、下記のようなパネルディスカッションを行いました。ぼくの『メディアと自民党』を枕にして、学際的に検討するというものでした。これがなかなか出色のパネルに。というわけで、検討いただいた友人諸氏のスライドとともにアップしておきます(各氏許諾済み)。これあわせれば、『メディアと自民党』の続編が作れそうなレベルでは・・・。

西田亮介,2016,「『メディアと自民党』解題」@国際公共経済学会第4回春季大会「政治のメディア戦略とその展望」(2016年3月5日@大東文化大学).

「政治のメディア戦略とその展望」
司会: 生貝 直人(東京大学特任講師)
尾田 基(東北学院大学准教授)
香月 啓佑(一般社団法人インターネットユーザー協会 事務局長)
工藤 郁子(慶應義塾大学SFC研究所上席研究員)
西田 亮介(東京工業大学准教授)

国際公共経済学会第4回春季大会
http://ciriec.com/%E7%AC%AC4%E5%9B%9E%E6%98%A5%E5%AD%A3%E5%A4%A7%E4%BC%9A/

ちなみに、昨日は2時間のパネルディスカッション後、河岸を変えて、別の研究会でも報告させてもらいました。カジュアルな会かとおもいきや、社会学の大家の先生方と情報学の俊英がいらっしゃり少々緊張するなど。こちらはもう少ししっかり準備すればよかったと少々思うも、後悔先に立たず・・・。いずれにせよ、なかなかハードな一日でした。

西田亮介,2016,「日本􏰀政治家、政党􏰀広報戦略と メディア􏰀利活用――ソーシャルメディア利用と政党ガバナンスを中心に」@先導的人文社会プログラム社会学グループ第4回研究会(2016年3月5日@学習院大学).


2016年3月4日金曜日

兼職(1ヶ月): 千葉市コミュニケーションズアナリスト


そういえば、一ヶ月の任期で、大学と先方の正規の手続きを経て、ちょっと不思議な兼職をします。千葉市コミュニケーションズアナリスト。前職での兼職だった千葉市の非常勤公務員を継承するかたちで、広報広聴に関するアドバイスをするということのようです。東工大に移ってからもいろいろ事業に進捗があったのではないかと思うし、そもそも年度末の一ヶ月でどれだけ実効性のあるものができるのかはよくわからないが、さしあたり。以前、謎のポンチ絵を書いたりしてきたけど、実質的には来年度ということだろうか。ガクシャ業のみならず実務案件もやってますよ、というささやかなご報告でした。

国際公共経済学会 第4回春季大会 「政治のメディア戦略とその展望」

明日3月5日土曜日に、一般参加可能&無料@大東文化大学にて「政治のメディア戦略とその展望」というパネルを行います。ぼくの『メディアと自民党』(角川新書)を話題提供の皮切りに、議論を行います。よろしければご参加下さい。
詳しくは、学会のサイトを御覧ください。
http://ciriec.com/%E7%AC%AC4%E5%9B%9E%E6%98%A5%E5%AD%A3%E5%A4%A7%E4%BC%9A/

「政治のメディア戦略とその展望」
パネリスト:
生貝 直人(東京大学特任講師)
尾田  基(東北学院大学准教授)
香月 啓佑(一般社団法人インターネットユーザー協会 事務局長)
工藤 郁子(慶應義塾大学SFC研究所上席研究員)
コーディネータ&話題提供:
西田 亮介(東京工業大学准教授)


2016年3月3日木曜日

3/9 (水)19:00 - 21:00 西田亮介+吉田徹 「日本で民主主義は機能したか? ——西田亮介編『民主主義』(幻冬舎新書)刊行記念」五反田ゲンロンカフェ

久々にゲンロンカフェのイベントに登壇します。…が、ぶっちゃけ過去最悪の集客状況といわざるをえません。『民主主義』のテキストと、現代の民主主義を論じるうえで、政治学者で北大吉田先生は最良の方だと思いますので、皆さん、ぜひ、よろしくお願いします。

申し込みはこちらから。
http://peatix.com/event/148233

以下、イベント概要(http://peatix.com/event/148233より引用)。
−−−
戦後まもなく、GHQ統制下の日本で使われた
中学・高校用の社会科教科書『民主主義』。
法哲学者の尾高朝雄を中心に、当時の一流の学者陣が執筆陣に加わり、
民主主義を支える理念や、多数決による決定のメリット・デメリットなど、
社会体制が根本から変わるなかで国民が学ぶべき原理原則について、
やさしく、しかしクリアな文体で記されている。
ときには価値判断にも踏み込み、
この国の向かうべき方向性を示した「幻の名著」が、
今年1月に復刊された(文部省著、西田亮介編『民主主義』、幻冬舎新書)。

選挙権年齢が18歳に引き下げられ、
改憲の国民投票が現実味を帯びるなど、
政治のあり方が大きく変わりつつあるいま、
わたしたちが民主主義にどう向き合うか、
その姿勢があらためて問われている。

『民主主義』が示した理念を、わたしたちは実現してこれたのか。
できなかったのだとすれば、どこで道を誤ったのか。
いまからすべきことはなにか。

『民主主義』を再編集して世に問うた社会学者・西田亮介と、
『ポピュリズムを考える』『感情の政治学』の政治学者・吉田徹が、
戦後日本の民主主義(教育)の功罪と、未来への展望を語る。

【登壇者プロフィール】
西田亮介(にしだ・りょうすけ)

1983年京都生まれ。東京工業大学大学マネジメントセンター准教授。博士(政策・メディア)。専門は情報社会論と公共政策。著書に『ネット選挙――解禁がもたらす日本社会の変容』(東洋経済新報社)、『ネット選挙とデジタル・デモクラシー』(NHK出版)など。近著に工藤啓との共著『無業社会――働くことができない若者たちの未来』(朝日新書)がある。

吉田徹(よしだ・とおる)

1975年生まれ。北海道大学法学研究科教授、フランス国立社会学高等研究院リサーチ・アソシエイト(学術博士)。パリ政治学院招聘講師、ニューヨーク大学客員研究員などを経て現職。著書に『感情の政治学』(講談社メチエ)、『ポピュリズムを考える』(NHK出版)のほか共編著に『野党とは何か』(ミネルヴァ書房)、『政権交代と民主主義』(東京大学出版会)など。

毎日新聞デジタル版にコメントしました。「 ネット選挙予測:検索結果や利用者アンケで9割超の一致率 ヤフーとドワンゴ」

毎日新聞のデジタル版にコメントしました。ぼくの書籍でも触れてきた内容ですね。

ネット選挙予測:検索結果や利用者アンケで9割超の一致率 ヤフーとドワンゴ - 毎日新聞
http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160303/mog/00m/010/007000c



2016年3月2日水曜日

『週刊東洋経済』3月5日号「新刊新書サミング・アップ」コーナーに、『民主主義』書評掲載。


『週刊東洋経済』3月5日号「新刊新書サミング・アップ」コーナーに、『民主主義』の書評を掲載いただきました。詳しくは、同誌最新号にて。特集は「アマゾン」について。そのポテンシャル、流通の舞台裏、労働環境等、多面的に取り上げている。面白かったですよ。






「Ride On The Politics」更新中

JFN系列各局で毎週月曜日AM5時30分から、政治、社会、メディアについて掘り下げる西田亮介「Ride On The Politics」最新版が更新されています。

http://www.jfn.jp/RadioShows/place_sp

Podcastの登録、自動更新はこちらから。
https://itunes.apple.com/jp/podcast/sadopureisu/id852897046?mt=2

ぼくのラジオパーソナリティ技術の向上も楽しんでいただければと思います。ベテランディレクターF氏の厳しい(?)指導(と巧みな編集テクニック)で、毎週確実にうまくなっていると信じています。

2016年3月1日火曜日

『民主主義』重版のお知らせ


コスト削減なのかわからないけれど、新書の帯に重版の案内が挟まれて送られてきたの図…(汗)。なにはともあれめでたい。まだ手に取っていない方は、これを機に是非。





少年院と少年犯罪について

先週、2月26日に、茨城農芸学院を視察させていただいた。こう書いても、多くの方には、どこで、何を視察してきたか、伝わらないだろう。茨城農芸学院とは、第1種少年院にあたる。そこで、2時間ほどのスケジュールで、施設見学、レクチャー、質疑応答に参加させていただいた。短い時間ではあったが、その過程で、少年犯罪とその背景、プロセス、社会復帰の制度、そしてそれらの実情についてあまりに知らなかったことに気づくきっかけをいただいた。とてもこの問題について深く語る準備はできていないが、せめて教わってきた内容について共有するべく、エントリを書くことにした。視察にあたって、『無業社会』の共著者工藤啓さん、また井村良英さんに大変お世話になったことを記しておきたい。
まず少年院にいるのはどういった少年たちかというと、検挙され、在宅、もしくは少年鑑別所を経由して、家庭裁判所での審判を経たのち、逆送致、不処分、保護観察処分、児童養護施設・児童自立支援施設相当に該当「しなかった」少年たちということになる。
これは犯罪社会学などの分野ではよく知られているが、凶悪犯罪にフォーカスしがちなマスコミの報道の印象とは異なり、少年犯罪は戦後一貫して減少傾向にある。凶悪犯罪や人口比で見ても同様である。たとえば、警察庁生活安全局少年課が公開している『少年非行情勢』(平成26年1月~12月)によると、この10年でも両者は顕著に減少している。たとえば、平成26年の検挙された刑法犯少年の件数は約48000件、少年の人口比で6.8%。平成17年は、約12万人、15.9%であったことと比較しても、顕著に改善しているといえる。同調査によれば、殺人、強盗、放火、強姦という凶悪犯に限定しても、平成26年703件、平成17年1441件と半分近くに減少している。
茨城農芸学院でいただいた資料によれば、こうした少年たちのうち、「心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満の者」を対象に、111名が社会復帰を図っている全国51の矯正施設のなかのひとつということになる。昭和24年に茨城農芸学院として発足し、平成27年に新少年院法が施行され、第1種少年院として指定を受けている。その特徴として、生活指導、職業指導、教科指導、体育指導、特別活動指導からなる新しい矯正カリキュラムのなかに、建設機械運転訓練コースを有する点があげられるということになる。確かに施設内に重機があり、その運転の訓練ができるとのことのようだ。
筆者らが受けたレクによれば、近年境界知性(相対的な低IQ)や発達障害、学習障害が疑われる少年らによる特殊詐欺(オレオレ詐欺等)の使いっ走り等で捕まるケースが増えているという。また社会復帰後も、居場所、職場に困ることも少なくなく、そこに再び犯罪集団が接触すると、再犯につながってしまうこともあるのだとか(ただし再犯率は概ね11%程度で、現在のKPIでは10%を割ることを目指しているとのこと)。ただし、こうした少年たちが置かれている/置かれてきた環境も、十分に考慮されるべきと感じた。生活指導の局面では、鼻をかむ仕方を少年院ではじめて学んだり、歯磨きや、持ち物の整理整頓の習慣もそこではじめて学ぶ人も少なくないのだという。こうした衛生面の習慣化がなされていないこともあって、冬場にはインフルエンザや感冒が大流行してしまうこともあるようだ。
日本社会の現状において、良かれ悪しかれ、職場と生活世界は密接な関係を有している。持続可能で、生産性の高い職に就くためのプログラムは、単に彼らに対するサポートというだけにとどまらず、犯罪への再接触を阻むという意味で、非当事者にも意味があるように感じられた。少年犯罪を犯した彼らをとりまく環境面でのビハインドは、彼らの社会復帰を考えるにあたって、十分に考慮されるべき点があるのではないか。
最近では、お好み焼きチェーンを展開する千房が、元受刑者たちの雇用を提供し、社会復帰を応援していることが知られている。たとえば、以下の記事など参照のこと。
お好み焼き・千房の「経世済民」 元受刑者らを雇用する企業理念- SankeiBiz(サンケイビズ)
確かに少年犯罪の加害者としての責任も鑑みなければならないが、同時に彼らが再び社会に定着し、犯罪に手を染めずに生活を送るために、どのような対策がありえるのか。現状、残念ながら筆者は十分に論じきるに十分な知識をもたないが、それでも就労支援という面では、やや前時代的なプログラム中心で、現代的なプログラムに乏しいという側面はありそうに思えた。ITスキルやインターネット、サービス産業に必要なプログラムは、現状、十分には提供されていないように見えたからだ。「自己責任」というラベリングのもと、社会から切断してしまうことは容易だが、おそらくそれでは犯罪の根絶という点で、非当事者の便益向上にも結びつかないだろう。社会的便益に加えて、包摂性にも優れた社会はいかにして可能か。そのような問いを改めて突きつけられた貴重な機会であった。