2013年5月23日木曜日

日本の研究大学を先導する「RU11」が、高等教育行政への提言を公表:「日本の国際競争力強化に研究大学が貢献するために(提言)」

日本の研究大学を先導する「RU11」が、高等教育行政への提言を公表した(以下は、慶應のリンクから)。

「日本の国際競争力強化に研究大学が貢献するために(提言)」
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2013/kr7a4300000c1a7x.html

日本には、国公私立大学あわせておよそ750程度の大学がある。大学にはおおまかにいえば、教育、研究、(産官学連携等含む広義の)社会貢献等の役割があるが、「研究大学」というのは、そのなかでも研究を中核としているグループで、さらにこの「RU11」というのは相対的に、国内大学の中で国際的競争力を持つと考えられている大学のグループだ。もちろん個別には優秀な研究者や研究主題は各大学に存在するけれど、概ね大学全体として研究大学を標榜している大学は、あまり多くない。たとえば本学などは、2020年の「グローバル研究大学」化を目指して、多くの施策を実施している。

「未来をつくる R2020 -立命館学園の基本計画- 前半期(2011 年度から 2015 年度)の計画要綱」
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/so-ki/vision_r2020/pdf/r2020-keikakuyoukou.pdf

人口減少、若手のポスト問題、迷走する高等教育行政等、多くの困難がとりまく日本の大学業界で、日本の研究大学を先導するグループは何を提案したのだろうか。大項目は以下の2点である。
・ 競争的資金を含む、国の全ての研究・教育補助金・委託費における間接経費率の最低30%の実現 
・ 基盤的経費(国立大学法人運営費交付金・私立大学等経常費補助金)の削減停止・充実
各論では、大学の現状と、改正労働契約法が、より若手や非正規雇用の研究者を圧迫していることなども取り上げています。研究大学にかぎらず、多くの大学関係者に関係する話題であり、なおかつ現在の大学が置かれた環境を定量的に知るためのデータも多く充実した資料です。まずは概要版だけでも、多くの人にご一読いただきたい内容です。

「日本の国際競争力強化に研究大学が貢献するために(提言)」
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2013/kr7a4300000c1a7x.html