市民プール的なところで7、8年ぶりくらいに泳いでみた。
GW中仕事のため、ひとり関西に長期滞在しているので、76世代の同業の先輩や友人を訪ねた。しかし、みんな理由はいろいろだが、なんだか総じてヘロヘロであった。30代半ばで、本来脂が乗り切っている時期のはずなのに、どこか元気がない。
ぼくもこれから30路を歩むことになるので、「そうか、30代はいろいろキツイのか」というのを、なんだか直視してしまった気がしてならない。
そんなとき、建築家の藤村龍至さんのことを思い出した。彼も、確か76前後の世代のはずだが、なんだか元気だ。ランニングを中心に、ばりばり鍛えていることで有名だ(たぶん)。そこか、と。確かに業界のブラック性云々という構造問題もあるけれど、とはいえ、生き抜くためには体力をつけるしかないな、と。
....というわけで、市民プール的なところに泳ぎに行くことにした。昔は結構水泳、というか、競泳をやっていたので、泳ごう、と。本当はサーフィンにしたいのだけど、関西にいたりするとなかなか難しいし、天候にも左右される。
7、8年ぶりにいろいろと道具を買い揃えるところからはじめて、行ってきたのである。しかし、そもそも「道具」が大きく変わっていたことに驚いた。水泳で道具といえば、水着のことだけれど、まずかつては普通だった、いわゆるハイレグっぽい水着は絶滅危惧種と化したようだ。大手量販店でも、ほとんど見かけることがなかった。代わりに、膝丈までの、抵抗を抑えた水着が主流になったようだ。ぼくがやっていたころは、ちらほらそういった水着が登場してはいたものの、主流ではなかった。どうも雰囲気的に、現在ではそちらが主流になったようだ。なので、とりあえずそれを買った。
さらにブランドが変わった。いや、正確には変わっていないのだけど、国内でのライセンス先が変わったようだった。「SPEEDO」という水泳用品界の鉄板ブランドがあるのだけれど、かつてはミズノが卸していた。それが現在ではゴールドウィンがライセンスを受けているようだ。スポーツブランドから、ファッションブランドに移行したからか、小物類が総じてオシャレっぽくなっていた。いや、それでいえば、かつては気合と根性っぽいイメージだった競泳がなんだか地上波で放映されたり、全体的にオシャレ感も増したような気がする。
などと浦島太郎状態で、プールに行ってきた。心臓止まったら、どうしようとか息上がったらいやだな、とか、いろいろ泳げなかったらいやですね、などと思いながら...
しかし結果的には杞憂であった。わりと普通に四種目泳げたし、クイックターンもできた(わかりますかね、クルってまわるターンなんですけど)。市民プールなのであんまりガシガシ気合入れては泳げないけれど、50mだと、1分サークルくらいでだらだら泳いでいても息があがったりはしなかった。とはいえ、全体的にこわごわの慣らし運転だったけど、とても爽快だった。
泳ぎ終わって思ったのは、競泳のような「スポーツ」は規律訓練的で、なんだか仕事との相性も良さそうだということ。モクモクと同じラップを刻み続けたり、各種能力(筋力)を向上させるべく頑張るというのは、なんだか仕事にも通じるところがある気がするじゃないか。
というわけでイロイロ味をしめたので、健康増進のために今後も気が向いたらちまちま泳ぐことにします。