2012年6月1日金曜日
イオンモールKYOTO
せっかく京都勤務になったのだから、というわけでもないけれど、10年ぶりの「関西の空気」みたいなものを思い出すべくいろいろなところに足を運んでいる。イオンモールKYOTOもぼくが関西に住んでいた当時は存在しなかったものだ。平日の夕方、立命館からの帰りに寄ったのだけれど、幸か不幸かフロアはがらがらだった。外観こそ京都の街並みに調和するべく、他所のイオンモールより考慮されている。しかしテナントは巨大なUNIQLO、巨大な無印、巨大な某書店となんら代わり映えのしないものだった。イオンモールKYOTOのようなショッピングモールを見るたびに、残念な気持ちになる。せっかくの土地と空間に新しい構造物を創る資源を持っているのに、なぜ足をひっぱりあうテナント構成になってしまうのだろう、と。京都駅周辺にはすでに数カ所のUNIQLOが存在するし、大型書店も昔からアバンティ内にある。周辺商店街や既存商業施設とバッティングしない、今までなかったテナント構成にすれば、地域の魅力は増したのではないだろうか。もちろん一定の集客力とターゲットの間口が広いテナントを多数取り揃えたくなるのはわからなくはないけれど、それは京都駅周辺の大型テナント開発の歴史が全く学習されていないな、と思ってしまう。15年ほど前にもこうした大型商業施設の開発ラッシュが起きた時期があるが、いずれもいまでは姿を変えてしまっている。このように地域の付加価値を高める誘因の設計を民間企業が行わない/行えない場合、誰がその設計や提唱を行っていけばいいのだろうか。